隠れるリス、逃げる鳥
家が必要な哺乳類と、家を必要としない鳥類
漫画で見ていただいた通り、哺乳類であるリスには家が必要ですが、反対に鳥類は家を必要としません。
外敵に襲われたとき、哺乳類は身を守る手段としてシェルターに隠れるという習性があります。
そのシェルターの役目をしているのが『家』です。
一方鳥類は、外敵からは常に距離を取るという手段で身を守ります。
距離を取るには相手の姿が自分から見えていなければならず、隠れてしまっては距離を取ることができません。
そのため、シェルターの役目をする『家』は彼ら鳥にとっては不要のものなのです。
分類学上でも大きく離れている哺乳類と鳥類
哺乳類と鳥類の違いは、5コマ目にすべての答えが描かれています。
リスは、カラスから身を守るために穴の中に隠れようとしています。
鳥は、リスとは逆方向に飛び立ちカラスから距離を離そうとしています。
この『外敵に遭遇したときに取る行動の違い』によって、両者はそれぞれ別の進化をたどってきました。
哺乳類と鳥類は、重なるところがひとつもないと言っていいほど全く別の生き物なのです。
インコや文鳥など、飼い鳥の現状を考える
哺乳類と鳥類の違いを解説したところで、飼い鳥の現状を振り返ってみましょう。
飼い鳥は、哺乳類である人間と暮らしているために、鳥本来の習性とはかけ離れた生活を送っています。
家というシェルターによって、身を守られている生活。
外敵に襲われる危険が全くなく、あちこちと飛び回る必要のない生活です。
肥満・過発情・毛引きは、それら鳥の習性を無視した生活をさせているために起こる問題です。
残念なことに、一般的な飼い鳥の飼育本は、そのほとんどが『人の習性』に合わせて書かれているものばかりです。
鳥を健康的に飼育したかったら、人間の発想は捨てて切り替える必要があります。
一緒に暮らしている以上限界はありますが、鳥の習性を正しく理解して世話をしてあげましょう。
それが飼い主の義務ではないでしょうか?
あ〜疲れた。
甘いものが食べたいわ…
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